
Notice
骨太方針2025
成長型経済への移行を実現し
持続可能な社会保障の構築を
政府の重要政策や次年度の予算編成の方向性を示す「経済財政運営と改革の基本方針2025」(骨太方針2025)が公表されました。「賃上げを起点とした成長型経済」の実現が強く打ち出され、社会保障については全世代型社会保障の構築に向けた方向性等が示されました。
全世代型社会保障に向けた改革を
骨太方針2025では、生産年齢人口が減少するなか、「経済・財政・社会保
障の持続可能性を確保するため、中長期的に実質1%を安定的に上回る成長を確保し、更に高い成長の実現を目指す」としました。骨太方針2024で定めた「経済・財政新生計画」に基づき、潜在成長率の引上げに重点を置いた政策運営を行い、歳出・歳入両面の改革を継続するとしています。
持続可能な社会保障制度
全世代型社会保障の構築については、「中長期的な社会の構造変化に耐え得る強靱で持続可能な社会保障制度を確立する」としています。現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を実現するため、次の項目については2025年末までの予算編成過程で十分な検討を行い、早期に実現が可能なものについては2026年度から実行すると明記しています。
・OTC類似薬の保険給付の在り方の見直し
・ 地域フォーミュラリ※の全国展開
※ 地域ごとに定めた有効性や安全性、経済効果を考慮した処方推奨薬リスト
・ 新たな地域医療構想に向けた病床削減
・ 医療DXを通じた効率的で質の高い医療の実現
・ 現役世代に負担が偏りがちな構造の見直しによる応能負担の徹底
・ がんを含む生活習慣病の重症化予防とデータヘルスの推進 等
医療保険制度
給付と負担のバランスや現役世代の負担上昇の抑制を図りつつ、給付と負担の見直し等の総合的な検討を進めるとし、次のような項目をあげています。
●高額療養費制度
・ 長期療養患者等の関係者の意見を丁寧に聴いた上で、2025年秋までに方針を検討・決定
●妊娠・出産関係
・ 妊娠・出産・産後の経済的負担の軽減のため、2026年度を目途に標準的な出産費用の自己負担の無償化に向け対応
・妊婦健診における公費負担の促進
・「出産なび」の機能拡充
・ 小児周産期医療について、医療機関の連携・集約化・重点化を含めた必要な支援
・ 安全で質の高い無痛分娩を選択できる環境の整備
●リフィル処方せん普及・定着
●多剤重複投薬や重複検査の適正化 等
予防・健康づくり、重症化予防
我が国の高齢者は世界最高水準の健康寿命を誇ることを踏まえ、「更に健康寿命を延伸し、Well-being の向上を図り、性別や年齢に関わらず生涯活躍できる社会を実現する」とし、次のような項目をあげています。
・ データヘルス計画に基づく保険者と事業主の連携した取組み( コラボヘルス)等への支援
・ 働き盛り世代の職域でのがん検診を広く普及するため、受診率や精度管理の向上の取組みの推進
・ 糖尿病性腎症の重症化予防等の大規模実証事業を踏まえたプログラムの活用の推進 等
女性の健康への取組み
骨太方針2025では、女性の活躍について言及され、女性特有のがんや骨粗しょう症、妊娠・出産・産後の不調、月経に由来する貧血等や更年期(男性含む)などの健康課題への対応の普及に向けては、「中小企業の健康経営の取組への支援やフェムテックの利活用など女性の健康支援に取り組む」としています。
なお、内閣府男女共同参画局がまとめた「女性活躍・男女共同参画の重点方針2025(女性版骨太の方針2025)」でも、「女性の健康課題に取り組み、成果を上げている企業や健康保険組合の好事例を集め、他の企業等にも広く周知すること等を通じて、企業における女性の健康課題への取組をより促進する」とされています。