walking
伊豆大島 三原山
三原山中央火口
直径約300~350m、深さ約200m。1986年の噴火ではマグマがこの穴を満たし、あふれ出した。周辺では地表から蒸気が吹き出し、自然のパワーが感じられる。
島全体が活火山である伊豆大島。中央に位置する三原山(みはらやま)は伊豆大島のシンボルであり、島民からは「御神火様(ごじんかさま)」として崇められている。ダイナミックな地球の息吹を感じる旅に出かけよう。
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三原山
伊豆大島の中央に位置し、最高峰は中央火口丘にある三原新山(標高758m)。噴火を繰り返し、少しずつ姿を変えている。
※写真は新火口展望台から -
展望避難休憩舎
山頂口の脇にあり、伊豆大島ジオパークに関する資料が展示されている。万一に備え、ヘルメットも借りられる。土日祝日は「ジオパーク展」を開催。
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溶岩地帯
不思議な形をした溶岩が点在。当時の溶岩の流れ方を想像してみよう。
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三原神社
噴火の際、溶岩が社殿を避けるように流れ、埋没を免れた。天気がよければ鳥居越しに富士山を望むことができる。
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巨大溶岩
三原神社の脇にある大量のマグマのしぶきが積み重なってできた巨大な溶岩。噴火の際、火口からここまで溶岩流に運ばれた。
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お鉢巡り
1998年、噴火口を一周するように開通。迫力ある中央火口を間近で見ることができる。島を囲む海と富士山、伊豆諸島、三浦半島など、360度のパノラマが広がる。
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割れ目噴火口
1986年の噴火では、北側の斜面から「割れ目噴火」が発生した。吹き上がったマグマのしぶきは高さ1,500mにも達した。
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裏砂漠
溶岩の粒や火山灰が降り積もった黒い砂漠。強い風の通り道になっていることから植物が育ちにくい。
スタート地点の三原山頂口までは、大島バスまたはレンタカーで向かう。山頂遊歩道で山頂をめざすが、歩き始める前に、まずは展望避難休憩舎に立ち寄り、伊豆大島ジオパークに関連する資料を見ていこう。
外輪山に囲まれた中央にそびえる三原山を正面に整備された遊歩道を歩く。珍しい形をした溶岩が点在し、等間隔でシェルターが設置されるなど、まさに活火山の中を歩いていることに気づかされる。途中からは急な傾斜に。ベンチで休憩しながら山頂をめざそう。
山頂に辿り着くと、ゴツゴツした溶岩が特徴的な別世界。ところどころ吹き出る蒸気に地球のエネルギーを感じながら、三原山中央火口の周囲を一周しよう。山頂は風が強く、足元が不安定なところもあるため慎重に歩く。しかし、大迫力の火口を見下ろし、遠くに目を向ければ荒々しい大地と美しい海という、ここでしか見ることのできない絶景に、足を運んだ価値を見出せるだろう。
一周したら、歩いて来た遊歩道を戻ってゴール。少し距離は長くなるが、帰りは疲れた脚を癒す三原山温泉をめざすルートにしてもいい。随所にある案内板で、時間と体力と相談しながらルートを決めよう。
- INFORMATION
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🚢東京・竹芝から東海汽船大型客船(夜行)で6時間、または高速ジェット船で1時間45分(久里浜から1時間/熱海から45分/伊東から35分)
✈東京・調布から新中央航空で25分
椿のまち、伊豆大島
火山島ならではの独特な風土を活かした産業として、島民に大切にされてきた「椿」。その名所である大島公園、大島高校、椿花ガーデンは「国際優秀つばき園」に認定されている。毎年1月下旬から3月にかけて開催される「伊豆大島椿まつり」は、島を挙げて椿の開花を喜ぶ一大イベント。
ひと足のばして
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地層大切断面
約2万年の噴火の歴史がつくりあげた巨大なバウムクーヘンのような地層。1953年の道路建設工事の際に発見された。
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筆島(ふでしま)
数十万年前に活動していた古い火山の名残。火山活動を終えた島の硬い部分だけが海に取り残された。
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三原山温泉
大島温泉ホテルの三原山温泉は日帰りでも利用可能。三原山を望む贅沢なロケーション。
〔営業〕6:00~9:00、13:00~21:00
〔料金〕大人800円、小人400円
〔電話〕04992-2-1673(7:00~21:00)
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べっこう
魚の切り身を唐辛子醤油に漬け込んだ、伊豆大島の郷土料理。わさびではなく、辛みの強い島唐辛子を使った唐辛子醤油でいただくのが島の食べ方。
※営業時間や料金等は変更される場合があります。